17.28.合流2

569: 名無しさん :2017/08/24(木) 01:43:17 ID:???
「さて、どうしたもんかね……」
ダークストレージの中に入うっかり入り込んで出られなくなったアイベルトは、赤髪をいじりながら途方に暮れていた。

「確か出られるようにする魔法も考えたはずなんだが、俺様としたことが一向に思い出せん。……このままでは十輝星の美少女枠であるリザとサキが惨たらしく殺されてしまう!」
どうやって助けるかなどはともかく、事は急を要するということだけは理解しているアイベルトは頭を抱えてうんうんと唸っていた。
「テクマクマヤコンだったがネクロノミコンだったか……ちちんぷいぷいか?いやこれは回復魔法だな。もっとわかりやすい魔法だったはず……くそぉ、早くしないとリザサキコンビが……!」
アイベルトの脳裏にリザとサキの苦しむ姿……下着姿で磔にされ鞭打ちされているという、ソフトリョナラーにはたまらないステレオタイプなリョナシーンが浮かんだ。
「お、おっといかんいかん。こんなところでリョナニーするわけにはいかん。はやく脱出魔法を探さなくては……」
とは言うものの脱出魔法については検討もつかない状態であるため、飽きっぽいアイベルトはリザやサキのことばかり考えていた。

「いやぁ、それにしてもリザは将来が楽しみすぎる美少女だよなぁ。やはり大人になるまで俺様が側で守ってやらないとな。サキも俺様のことをお父さんと呼んで助けを求めてきたあたり、なんだかんだで俺様のことが好きなんだろうな。いやあ、モテる男ってのは辛いぜ……ってのわぁっ!?」
アホのアイベルトは考え中に足元の確認ができないため、何かにぶつかって転んでしまったのだった。
「イテテ……こんちくしょう!俺様の思考を邪魔しやがって!なんだこの箱はは……何か書いてあるな。脱出用魔法はこの箱の中だよ~ん、か。ええい忌々しい!なにがだよ~ん、だ!人のことを舐め腐りやがって!こうしてくれる!」
様々な武器に変化する魔導武器テン・ヴァーチャーズを斧の形態に変化させ、アホのアイベルトは自分の作った箱をたたき壊した!!

ドガシャン!
「へっ、ざまぁみろってんだ……およ?なんか紙が出てきたぞ……こ、これは!?」
紙に書いてあったのは、この空間から出るためのストレージエスケープの術式。まさしく彼が探し求めていたものである。
「ハハハハハ!運も実力のうちというしな!適当な箱を壊したら答えが見つかるとは、さすが俺様!これでか弱いプリンセス2人を助けに行けるぜ!」
自分がアホだということを理解できないほどのアホ。それがベテルギウスのアイベルトなのだ!

571: 名無しさん :2017/08/26(土) 17:31:40 ID:TrbBMINw
「で、リザとサキはどこにいるんだ?」

アホっぷりを見せつけながらもダークストレージから脱出したアイベルト。
リザとサキを助けようと意気込んだ彼だが、肝心の居場所を知らないことを忘れていた。

「よし、その辺の奴適当に締め上げて吐かせるか!すぐさま解決策を思い付く俺様の頭脳が怖いぜ……」

結局脳筋案を取ることにしたアイベルト。余談だが、シェリーをM字開脚縛りして動転させたところをサキの声真似を利用して情報を吐かせる作戦を取った時のように、多少なりともエロが絡めば頭の回転も早くなる。

「で、誰を締め上げるか……お?」

適当に城内をウロウロしたアイベルトが見たものは……


「しかし、いくらジャギ(※邪術師疑惑)だからって急に捕まえてこんなことできるのも、悪名高いトーメントを除けばウチくらいだよね」
「あの国と一緒にしないで欲しいなり!ウチはちょっと円卓の騎士と司教様に権力が集まってるだけなりよ!」
「コルティナ……なにコ○助みたいな喋り方してんのよ」
「子供っぽい口調がダメなら、これならオッケーかなって……私がどんな口調で話そうと私の勝手なり!」
「それもそうなりね!」
「今日の司教様は、すいみんすいみんすいみんすいみん睡眠不足!なり!」
「二人もその口調使ったら私の個性がなくなっちゃうでしょー!?」


拷問を司教ことアイリスとリンネに任せ、特に何をやるでもなく城内をブラブラしながらバカみたいなことで盛り上がってるグータラ三姉妹であった。

「つーかノーチェ、あんまりそういう歳がバレそうなネタは……」
「いやいや、コ○助なら再放送やら親が好きやらで若い子がOP知ってても不思議じゃないでしょ」
「個性……個性がほしい……」



「……あいつらでいっか」

572: 名無しさん :2017/08/27(日) 00:28:39 ID:???
「おい、そこの三人組。ちょっと聞きたいことがあるんだが…」

「…あん?何だお前!」「誰が三人1セットの没個性集団だって?」
「『鉄拳卿』マングースのノーチェ!」 「『裁断卿』タヌキのキリコ!」 「『暗幕卿』ラッコのコルティナ!」
「円卓の騎士の最強美少女トリオ」「ぐーたら三姉妹を」「なめとったらあかんぜよ!!」

「よくわからんが、キャラ作りが迷走してるって事だけは伝わってくるな…
そんな事より、最近捕まえた捕虜がどこに居るか、教えてもらおうか」

「そんな事とはなんだ!あたしらのアイアンボディに関わる一大事なんだぞ!」
「アイデンティティな」「鉄人になってどうする」

アイベルトもアレだが、ぐーたら三姉妹も大概だった。

「と、とにかく…教える気がないなら、少しばかり痛い目を見てもらうぜ!」

自称とは言え、美少女をいたぶるのは好きじゃな…いや嫌いじゃないけど、欠損とかそういうのはパスで(ry
とかなんとか考えつつも、アイベルトは武器を構えた。
そして5秒先の未来を予知する、赤い瞳の特殊能力を発動する。
だが。

「ん?…なんだこれ………ぐわぁぁっ!?」

…………

(この声は、ドス……!?)
(そう。ドスの鎧には、既に重鋼卿が乗り移っているが…今の彼は、強い怨念に突き動かされた魔物同然。
完全に制御するには『生贄』の…つまりは君の血が必要というわけだ)

「フフフフ…お目覚めね、重鋼卿……」

…石床を突き破って、怪物が現れた。
巨大な角、蠍を思わせる毒針つきの尻尾。全身を覆う漆黒の装甲。
片手には、強大な魔力を宿す大剣「エレメンタルブレイバー」が握られている。
もう片方の手で、全身をズタズタに食いちぎられた女性の死体…
…円卓の騎士『隼翼卿』シェリーのものだ……を、無造作に引きずっていた。
彼女と寄り添うように行動を共にしていたはずの睥睨卿メデューサは、
ドスの角に串刺しにされた血まみれの死骸が、もしかするとそのなれの果てなのかもしれない。

「あら。あの二人、どこに行ったのかと思ったら…まあ、いいわ。フフフフ…」
…さあリザちゃん。また、たぁっぷり血を搾り取ってあげる。
何度殺されても、この私が生き返らせてあげるから、安心なさい……」

(いよいよ現れたか…ボクらが身体を張って時間を稼いでくれたおかげなんだから、感謝してほしいね)
(……一つ、頼んでもいい?サキの事…)
(クックック…もちろん、助けてあげるとも……彼女は嫌がるだろうけどね)

573: 名無しさん :2017/08/27(日) 00:32:05 ID:???
他の円卓の騎士達は拷問室を離れていて、今なら重鋼卿と司教に直接挑むことができる。
あとは手はず通り、リザに貼られていた魔力封印のシールを剥がすのみ。なのだが…

「んっ……!」
リザの身体には、リンネの媚薬の効果がまだ残っていた。
ほんのわずかに触れられただけで、リザは堪えきれずに甘い声を上げてしまう。

(フフフ…これから怪物退治だっていうのに大丈夫かい?…まあ、お手並み拝見と行こうか)
(く…これは、あなたの薬のせいで……!)
…もともと万全の状態で挑めるとまでは思っていなかったが、
それでもリンネのふてぶてしい態度には抗議の一つもしたくなる。

リンネは封印のシールを勢いよく引き剥がすと、二人の戦い…
あるいは、邪悪な怪物の晩餐…の邪魔にならないよう、その場から離れた。

リザはテレポートで鎖の拘束を抜け出し、ナイフを手に取る。
(ヒルダがあらかじめ、拷問器具の中に紛れ込ませておいた物だ)

「『重鋼卿』ブルート・エーゲル…今度こそ、奴を倒す…!」
「やっぱりまだ動けたのね、リザちゃん…そうでなくちゃ面白くないわ。
…でも貴女には…ううん、無敵の騎士『重鋼卿』を倒すことは誰にもできない。
一滴残らず血を絞りつくされて、全身を切り刻まれて、その瞳が絶望の色に染めあげられた時…
私の手で、その目をえぐり取ってあげる。楽しみだわ…」

…………

(ぐぅ……ど、どうなってんだ……未来が、読めなかった…!)
…先程の戦いでは黒騎士四人を圧倒したアイベルトだが、思わぬ苦戦を強いられていた。

「へへへ…アンタも相当な腕だけど、あたしの鉄拳は見切れないようだな!」
(そうか、こいつ……異世界人!)
「まあ野郎がボコられるシーンなんて需要無いだろうし、ばっさりカットしてやったけどね!」
「このまま『ぶわーってなるやつ』で捕獲して、アレをコレしてナニにしてやるなり」
(え、ぶわーって何?ナニされるの俺?…ひょっとして、これマジでやばくね?)

…その時。デデッデデーデー!と、どこからか一昔前の特撮ヒーローのBGMが流れてきた。
「なんだ!このラジカセ音源は!」
「ふはははは…闇に渦巻く陰謀を、正義の光で照らすため!未来の聖騎士、ジン・グロリアス…ここに推参!」
「ふはははは!えーと…夢と希望の聖騎士見習い、ミライ・セイクリッド!ただ今参上です!」
「え…ちょ、これ、私も何か言わないとだめですか!?」
「リリスちゃん!ここまで来て尻込みしちゃダメだって!」
「愛の戦士だとかなんとか、それっぽいこと適当に言えばサマになりますよ!」

「お…お前ら、どうしてここに!」

…窮地に陥ったアイベルトの前に、ジン、ミライ、リリスの三人が現れた!

574: 名無しさん :2017/08/27(日) 16:27:09 ID:???
「すいません仮面マスクさん!リザちゃんが大変な目にあってるって考えたら、じっとしてられませんでした!!」
「足手まといにはならないっすよ!ちゃんと連携を考えてきましたから!」
「私は、貴方のことをよく知りませんが……ミライちゃんとジンさんが信じる貴方を、信じたくなりました!」
「お、お前ら……!嬉しいことしてくれるじゃないか……!」

ピンチに仲間が颯爽と駆けつけるという展開に感極まっているアイベルト。

「ふん!雑魚が三匹増えたところで何ができるっちゃ!」「アタシラ オマエラ タオス」「一捻りにしてやるアル!」

相変わらずキャラ付けが迷走しているグータラ三姉妹。

「仮面マスクさん!ここは俺たちに任せて、リザさんをお願いします!」
「私たちのことは心配しないでください!」
「危なくなったら撤退しますから!」

「みんな……すまない!この託された想い、無駄にはしない!俺が必ずリザを助ける!」
「「「逃がさない!」」」
「この先は通しません!」

その場を離れようとするアイベルトと、彼を追おうとする三姉妹。そしてそれを止めるジン、ミライ、リリス。
アイベルトは後ろ髪を引かれながらも、仲間たちの想いを無駄にしない為に走り……!

そもそも、リザとサキの居場所がまだ分かっていないことを大分走ってから思い出した。

(し、しまったあああ!俺様としたことが、場の雰囲気に呑まれて本来の目的を忘れてたぜ……!いやでも、あの状況じゃ『この場は味方に任せて俺様は一人で敵陣に攻めこむぜ!』みたいなことするしかなくない?)

がっくりと膝をつくアイベルト。今さら戻るのもカッコ悪いからできない。

「俺様がこんな凡ミスをするなんて……!噓だ……!噓だぁあああああ!!NOOOOO!!」

ルーク・スカ○ウォーカー風に噓だとかNOとか叫んで遊ぶアイベルト。彼は旧三部作派なのだ。

「リンネ……へんなひとがいるよ……」
「しっ、見ちゃいけません」
「う……ぁ……」

だが、大声をあげたことが偶然にも功を奏し……地下牢獄からサキを助け出したリンネとヒルダが様子を見に現れた!

575: 名無しさん :2017/08/27(日) 16:29:06 ID:???
「誰だアンタら……ってサキ!?」
「おや?サキさんのお知り合いですか?……なるほど、そういえばリザが他にも仲間がいると言っていましたね」
「リザも知ってるのか?いやそれよりも、サキに何をした!めっちゃぐったりしててなんか事後みたいでエロいじゃねぇか!」
「……リザの仲間は個性的な方が多いようだ……安心してください、ボクたちは味方ですよ」
「なに?」
「説明すると長くなりますが、ボクはナルビ……んむ!?」

リンネとヒルダの意識が目の前の怪しい仮面に向いた時。リンネが横抱きにしているサキへの注意を逸らしたタイミングで。
ぐったりとしていたサキは突如上半身を捻り、自らを抱えるリンネに接吻した。

「……は?」
「え?」
「むむぅ!?」
「あむちゅ……はむ……」

余りにも突然の、余りにも予想外な行動に、その場の時が止まる。司教やノワール、ライラといったガチレズ勢がやるようなディープキスではなく、軽く唇を食むようなキスをしたサキは、ゆっくりとリンネの唇から口を離し……床に唾を吐いた。

「っぺ!っぺ!きったな!でもこれで、廃人化は免れたし、クソカマおねぇに仕返しもできたわね」

魔法使いが魔力を奪われた時、脳が精神の痛みを誤魔化す為に快楽を流す。特に、口から直接吸うような吸収は吸収する魔力量も快楽も強い。ならば逆説的に、魔力を取り戻しさえすれば……快楽は弱くなる。

「な、なななな!?ボ、ボクのファーストキスが……!う、ぐ……!?」
「り、リンネぇ!?だいじょうぶ!?」
「ククク……安心しなさい、廃人化しない程度には留めてやったわ……せいぜいその辺で悶々としてることね女男」
「司教に魔力吸収されて、動けなかったはずじゃ……!」
「本職の邪術師舐めんじゃないわよ。確かに結構キツかったけど、全く動けなくなる程じゃないわ」

もちろん、魔力吸収されてぐったりしていたこと自体は演技でもなんでもない事実だが……工作員として痛みや快楽に耐える訓練をしていたサキは、執念で何とか動けたのだ。

「ええ……どういう状況なのこれ……」
「ていうか来るのが遅いのよアホベルト!何のためにアンタをお父さんなんてクッソ気持ち悪い呼び方したと思ってんの!?」
「結構急いで来たんだが……ってアホベルトって何だよアホって!」
「説明は歩きながらするわ!とにかく着いてきなさい!さっさとクソリザと合流するわよ!」
「ま、待て……!」
「なぁにオカマちゃん?心配しなくても、戦闘力だけは高いアイベルトもいるし、ブルートの一人や二人殺してやるわよ。個人的にあのクソ司教もブチ殺したいし」
「リンネぇ……!やっぱりあの人こわいよぉ……!」
「あんまり快楽がキツいんだったら、その真っ白美少女にスッキリさせてもらえばぁ?じゃあね!」
「サキ!あのゴスロリ男の娘なのか!?そこんとこ詳しく教えてくれ!」
「クソアホが……!どうでもいいから着いてきなさい!」

来た道を戻るサキと、それを追うアイベルト。
サキに魔力吸収されたリンネは、床に片膝をついてそれを見送るしかなかった……

577: 名無しさん :2017/08/31(木) 22:15:44 ID:???
「はぁ……!はぁ……!」
「お、おいサキ。大丈夫なのか?なんだか辛そうだが……俺様がお姫様抱っこでミライちゃん達の所に連れてってやろうか!」
「……ミライ・セイクリッドの場所を知ってるの?」

リンネとヒルダの前では気丈に振る舞っていたサキだが、やはり身体へのダメージは決して小さくはない。
魔力吸収による快楽はリンネの魔力を吸ったことで和らいだが、あくまで和らいだだけに過ぎない。
そもそも、それ以前にリンネに注入された怪しげなクスリの効果も残っている。
一応アイベルトに回復魔法をかけてもらったが、直接的な傷ではないので効果も薄かった。

「ああ、実はかくかくしかじかでな」
「は……未来予知にばっか頼ってるからそういう目に遭うのよ」
「とにかく、リザも心配だが、サキもなんなら一回ミライちゃんに回復させてもらえばどうだ?あ、お前の妹に関しては話を通してるから、無理矢理拉致とかは考えるなよ」
「ふん……根回しの良いことね」

地下へと続く階段を降りながら、サキとアイベルトは話し合っていたが……地下牢の方からドゴオオォンという凄まじい音が響いてきた。

「どうやら……呑気に戻って回復してる暇はなさそうね」
「お前が言うには、ドスの死体に憑依したブルート・エーゲルだったか……本調子じゃないリザじゃ危ないだろうな」
「たく、この階段長すぎんのよ……」

十輝星の二人は地下牢へと続く長い階段を降りていく。
一方その頃……


「喰らえ!なんかぶわーってなるやつ!」
「ジンさん!私の槍を踏み台に!」
「了解!」

グータラ三姉妹とジン、ミライ、リリスは戦闘を続けていた。
コルティナのマントをリリスのシールドランスを踏み台にして高く跳躍することで避けたジンは、そのままコルティナに突撃しようとしたが、横あいから飛んできたノーチェの鉄拳に阻まれる。

「へぶ!?」
「ラッキースケベなんかでキャラ立てしてるお前には分かるまい……!アタシらの苦悩が……!」
「そうだそうだ!T○ LAVEるみたいな行動ばっかしやがって!」
「キリコ、その伏字意味ないんじゃ」

そのまま三姉妹でジンをフルボッコにしようとしたところを、ミライの魔法とリリスのシールドランスに邪魔される。そしてまた仕切り直しとなるのだが……

「ジン君!リリスちゃん!回復するよ!」
「だああ!お前の回復クソうざいんじゃボケぇぇぇ!」
「ブン殴ってもブン殴っても回復しやがって!」
「いい加減魔力切れになれやこの人間魔力タンクがぁぁ!!」

ミライの回復魔法によるごり押しで、円卓の騎士3人とも辛うじて渡り合っていた。


「クソ!やってられるか!私は家に帰るぞ!」
「ベホイミで回復する竜王、略してベッカー並にウザイ奴め!」
「よく考えたら、アタシらがこんなに働く必要ねぇよな!だって円卓の騎士だし!既に権力極めたし!」
「戦いめんどいから、アタシは異世界人が集まるというナルビアにでも行こうかな……でも給料良いんだよなー円卓の騎士」
「早起きキツいし、アタシはルミナスに帰ろうかな……でも日中は堂々とサボって寝れるんだよなー円卓の騎士」
「場面多いのダルいし、アタシらはさっさと退散してドスウィズブルート戦に専念してもらうか」
「おい、一人だけメタいぞ」

と、グータラ三姉妹はなんか急速にやる気を失っていた。

(別にアタシらこの国に忠誠誓ってねぇしな)
(そもそもドス鎧なんてミツルギやルミナスもヤバイようなものはないほうが嬉しいし……)
(アタシはいつか現実世界に帰れればそれでいーや)

「「「ということで、アデュー!」」」

そのままグータラ三姉妹はいなくなった。

「ふ、不思議な人たちだったな~」
「仮面マスクさんが苦戦してたし、実際強かったけど……」
「素性や性格を考慮しない実力主義も、考えものだね……」
「と、とにかくリザちゃんを探さないと!」
「任せて!一応私も円卓の騎士だったから、秘密の地下室の場所は知ってるよ!」

  • 最終更新:2018-02-24 18:58:16

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