14.06.囚われたリザ1

209: 名無しさん :2017/03/26(日) 11:49:54 ID:???
「……あれから10分経つけど、カナンさん何もしてこないね。やっぱり逃げたのかな?」
「気を抜かないで。視界が悪い中、どこから攻撃が来てもおかしくない……」
夜の洞窟内部は真っ暗な暗闇である。3人はリザの持っていた懐中電灯の光だけを頼りに慎重に進んでいた。
「うぅ……」
「ん?ど、どうしたの水鳥ちゃん。も、もも、もしかして、暗いところは怖い?」
「は、はい……我ながら情けないのですが、夜は誰かと一緒じゃないとお手洗いにも行けなくて……」
「フフ、水鳥ちゃん可愛い。じゃあ私と手をつないで行こう?そうすれば怖くないでしょ?」
「は、はい。助かります……」
年上のお姉さんのように振舞うエミリアだが、彼女もまた暗闇に恐怖を感じてるのはリザの目から見ても明らかだった。

バサバサバサッ……!
「きゃああああっ!」
「ひゃあぁっ!」
大きな音に悲鳴をあげたエミリアと水鳥は、恐怖のあまり2人で抱き合った。
「……コウモリね。逃げていっただけみたい。」
「な、なんだぁ、コウモリかぁ……」
「……ひょっとして、エミリアさんも怖いんですか……?」
「え?そ、そんなことないよっ!私はもう16だよ?リリリリザちゃんよりも一個年上なんだから、ぜ、ぜぜ、全然怖くなんかないよっ!」
言葉に詰まりまくるエミリアに、水鳥の求める他者への安心感は音を立てて崩れていった。
「……エミリアさん、なんか頼りないなぁ……ス、スピカさん……」
「私は魔法少女と手を繋ぐなんて嫌。エミリアにやってもらって。」
「うぅ……はい……」

それからも何度か風の音やコウモリに出くわすたび、洞窟内にはエミリアと水鳥の甲高い悲鳴が響いた。
「ふ……2人とも……離して……!」
「だってだって!リザちゃんは全然怖くないんでしょ!?じゃあ私たちを守ってよぉ!」
「も、もう限界です……!エミリアさんと手を繋いでも体が震えすぎてて、安心感ゼロなんですっ……!」
恐怖の限界に達した2人は、暗闇の中でも平然としているリザに安心を求めて、がっしりとしがみついていた。
「エ、エミリア、どこ触って……!魔法少女!足にしがみつかないでっ!」
ビシュンっ!
「わたし、子供の頃オバケを見たことがあるの……!それ以来、暗いところがダメなのぉ……!」
「ぐぁっ……!」
「わ、私もですっ……!トイレに起きた時、窓の外に不気味な女の人が居て、それ以来ダメなんで……きゃあああっ!」
2人が支えにしていたもの……リザの体が、突然ぐらりと倒れた。

パリィンっ!
「きゃああああっ!」
「いやああああああっ!」
リザが倒れると同時に光が失われ、洞窟内は暗闇に包まれる。
「み、水鳥ちゃん!?リザちゃんどこ!?」
「うわああああんっ!怖いよーーー!お姉ちゃああああんっ!」
エミリアならば魔法で火を起こせば周りを確認できるが、パニックに陥っている状態では頭が働かない。
どうしてリザが倒れたのか確かめることもできず、しばらくの間二人は暗闇の中で悲鳴を上げていた……


212: 名無しさん :2017/03/26(日) 14:19:31 ID:???
[リザ] EN:0/1000 MP:90/250 BS:なし  死亡回数:17

(よし…まずは一番厄介な、十輝星を殺った)

…カナンはつかず離れずの距離で、密かに三人の隙を狙い続けていた。
暗殺を専門とするリザでさえ、その気配こそ微かに感じていはいたものの、正確な位置や距離までは掴めなかった。
森に入った時からずっと感じていた『怪しい気配』の中に紛れ込んでしまっていたためだ。

(…あの邪術師、色々と妙な結界を張ってるわね。視聴者の邪念を魔力に変換する『観死結界』に…『魂縛領域』まで)

『魂縛領域』…死亡した者の魂を、無理やり肉体内に繋ぎ止める結界である。
この結界内では、どんなに肉体に壊滅的なダメージを受けても『死ぬ』事が無く、普通の回復魔法で治療が可能となる。
現に、リザはこの森で既に何度も命を落とし、その度にエミリア達の魔法によって「蘇って」いた。

…ただし、治療されない限り、死に至るレベルの苦痛は永遠に続く。
やがて絶望と苦痛で穢され続けた魂は、人とは言えない何かへと変質していく…
いわゆるネクロマンシー(屍術)、ゾンビなどのアンデッドモンスターを作り出す術と、同じ原理である。

(こんな自然の摂理に反した結界を森全体に…しかも常時張り続けるなんて、どう考えても普通じゃないわね。
邪術師の考えてる事なんて、わかりたくもないけど)

何しろ、結界内に入ったすべての「魂」が対象となる以上、結界を維持している間は術者本人も外には出られないのだ。
だがもし、この異常な結界を維持する事に、何らかの目的があるとしたら…?

(…考えたって仕方がないわ。どうせ死んでいる私には、関係のない事。そして…)

カナンは闇に紛れ、気配を潜め、足音を忍ばせながら二人に近づく。その次なる標的は……水鳥。
(折角生きているのに、戦いもせずに諦めてるような魔法少女は……生きていても仕方がない、そう思わない?)

…カナンは水鳥の口を塞ぎ、暴れ出す前に動きを封じ、そのまま音もなく何処かへと飛び去った。
後に残されたのは、絶命したリザと、恐怖に叫び続けるエミリア。
そして……リザの身体と魂を手に入れるため、二人へと忍び寄る邪術のライラ。

「あらあら…リザちゃんったら、もう「死んでる」なんて……お陰で手間が省けたわ。
じゃ、さっそく私の部屋に行って遊びましょうか……エミリアちゃん、運ぶの『手伝って』くれるわよね?」

213: 名無しさん :2017/03/26(日) 17:06:47 ID:???
「だ、誰?あなた…も、もしかして……じゃっ、じゃじゅ、じゃじゅちゅのりゃ……」
(…邪術の、ライラ……!)

恐怖のあまり呂律が回っていないエミリア。そして、いきなり身体が動かなくなって倒れてしまったリザ。
二人の前に、漆黒のローブを纏った小柄な少女が姿を現した。

(…身体が、動かせない……一体、何が起こったの……!?)
今回の標的にして、かつての仲間ドロシーを殺し、魂までも弄んだ、おぞましくも美しき邪術師。
それがようやく目の前に現れたにも関わらず、リザはまるで糸の切れた操り人形のように、
立ち上がるどころか指一本すら動かすことが出来ない。
その代わり、心臓が凍り付いた「ような」苦痛と、全身から生気が失われた「ような」疲労感が全身を駆け巡り…
「あ、ぐ……うあああぁ……」
今のリザに出来るのは、半開きになったままの口からただ苦しげに呻き声を漏らす事のみ。

「邪魔な魔法少女を排除してくれた上に、リザちゃんを即死魔法で仕留めてくれるなんて…
おかげで身体にキズ一つない、最高の状態だわ。あの29歳さん、本当いい仕事してくれるわね」
「え……何を言ってるの、即死…?……それに…運ぶのを手伝う、って……」

ライラは不気味な薄笑いを浮かべながら、まるで戦意すら無いかの様に、無防備に、無造作に近付いてくる。
パニックに陥ったままのエミリアは、ひとまずリザを手当しなければ、と慌てて駆け寄る。

「そう。優しく抱き上げて…間違っても、壁にぶつけてキズ付けちゃだめよ」
(あ、あいつ……さっきから何を言ってるの…?……下がってて、エミリア。私に回復を…)

相手は油断しきっているのか、攻撃を仕掛けてくる気配はなかった。
ほんの一瞬でいい。動けるだけの力が回復できれば、一瞬で片が付く。だが…

「はい……かしこまりました、ライラ様」
次に聞こえてきたのは、エミリアの…ぞっとするほど冷たい声だった。
邪術師ライラが顔に張り付けているのと全く同じ、不気味な微笑を浮かべながら、リザの身体を軽々と抱き上げる。

「ふふふ…リザちゃんて、こうして抱いてみると、思った以上に軽くて、小さくて……可愛い」
(エミリア、一体どういう…降ろして、お願いっ……く、身体が…動いてくれないっ…!!)

「ふふふ…動かせなくて当り前よ。だって、リザちゃんはもう死んでるんですもの…
まずは貴女の身体を徹底的に調べ上げて、ホムンクルス体を作らなきゃ。
もちろん『隷属の刻印』も入れてあげないとだし…これから忙しくなるわよ。フフフ…」

214: 名無しさん :2017/03/26(日) 17:48:33 ID:???
(ホムンクルス……?隷属の刻印……?うっ、意識が……!)
「リザちゃんは軽いからエミリアちゃん1人で持てそうね。さぁ、みんなで仲良く私の館へと行きましょう。」
「もちろんです……ライラ様の仰せのままに……」
(う、嘘でしょ……?エミリア……エミリアッ……!)
エミリアのおぞましい笑みを間近で見た瞬間、リザは意識を失った。

「着~いたっ♪ここが私の館だよ。とっても広い館だけど、優秀なお手伝いさんがちゃんと綺麗にしてくれてるから、安心してね。」
ギイイイィィィ……と不穏な音とともに開かれたライラの館入り口。
エントランスで迎えたのは、この不気味な館に相応しくない小さな少女だった。
「おかえりなさいませ。ライラ様。」
年は6歳か7歳くらいだろうか。クリーム色の長い髪に緑色の目をして、派手さを抑えたメイドの衣装を着ている。
「あぁ、ドロシーちゃん。待っててくれたんだ。ありがとう。」
「その方が、今夜の旦那様のお食事ですね。仰せの通り、すでにカニバリオイルの準備はできております。」
「そうよ。でも今すぐは食べないわ。お父様ったら、リザちゃんの顔を見た途端また食べ方を考え直すって今も悩んでるの。きっとリザちゃんが可愛いすぎるせいね。クスクス……」
「珍しい……アフェナイトですか。……でもこの人……私どこかで見たような……」
「気のせい気のせい。目を覚ます前にとりあえず拘束するから、魔力吸収の触手でがんじがらめにしておいて。そのあと遅効性の治癒魔法で起こしておいてね。」
「かしこまりました。」
「エミリアちゃんはこっちよ。あなたには私のお手伝いをお願いするわ。」
「承知いたしました。ライラ様……」

ライラに仕えている少女は、ドロシーのクローンである。少女趣味のあるライラがドロシーの子宮を触媒に作り出したもので、ドロシーの幼少期の頃の姿を完全再現している。
クローンになった後生前の記憶が残るケースはほとんどないが、先ほどリザに反応したように記憶の残り香はまだあるようだった。



「う、うぅん……あれ、わたし……」
薄暗い部屋でようやく目を覚ましたリザ。
(確か……突然体が苦しくなって動けなくなって……ライラが来て、エミリアに担がれて……)
朧げな記憶を確かめつつ辺りを見回し状況を確認すると、とんでもないことになっていることにリザは気づいた。
ぬらぬらとした触手に巻きつかれた自分の体。テレポートするだけの魔力もすべて吸い取られ、ナイフなどの装備も取り除かれている。
(さ、最悪……!エミリアは!?魔法少女は!?)
端正な顔にじんわりと汗を浮かべながら、腕に力を入れて脱出を試みるリザ。だがやはりというべきか、頑丈な触手はピクリとも動かなかった。
(ま、まずい……!武器もない。テレポートもできない。こんな状態で拘束されているなんて……もう……)
この旅の終わりが最悪の形で終わることを、リザは静かに覚悟した。

215: 名無しさん :2017/03/26(日) 21:01:44 ID:???
突如、薄暗い部屋の扉が音を立てて開けられる。最早ここまでかと諦観しながら扉の方を見るリザだが、その場にいる人物を見て安心する。

「エミリア!助けにきてくれたのね!?」
薄暗い部屋にずっといたリザは、開かれた扉から漏れる明かりが眩い逆光となってエミリアの顔が見えなかったが、それがエミリアであるということは分かる。
「この触手さえ何とかしてくれれば……え、エミリア?」
しかし、部屋に入ってきたことでよく見えるようになったエミリアの顔を見て、リザは困惑する。天然で少し抜けている愛嬌のある笑顔は鳴りを潜め、氷のように冷たい表情をしていた。

「ライラ様が……ホムンクルス体を作りやすいよう……服を脱がせておく……」
生気のない声で呟きながら、エミリアはリザの傍で片膝を付き、リザの服に手をかける。
「な、なにを!?どうしちゃったのエミリア!?」
リザの困惑した声を無視して、黒い服をはだけさせていく。そして、拘束している触手が邪魔になって脱がせにくいと見るや、力を込めて破りにかかる。
「やめて!」
「クスクス……いくら叫んでも無駄だよ、エミリアちゃんはもう、奴隷ちゃんになったんだから」
いつの間にか再び開いていた扉から、邪術のライラが現れる。

「邪術のライラ!?」
「ここに来るまでの間にも、エミリアちゃんの様子がおかしいって思わなかった?」
「……!」
確かに、不自然に意識を手放していたり、エミリアには妙な振る舞いが多かった。だがまさか、邪術師に操られていたとは……

「ああ、一年越しの望みがやっと叶うわ……!」
「く……!」
「ライラ様、ホムンクルス作成のための魔道具の用意ができましてございます」
「あ、ありがとうドロシーちゃん」
「な!?」
虚ろな瞳をしたエミリアに服を破かれている途中、ノックの音の後に現れた幼い少女を見てリザは驚愕する。
その少女は、年齢以外は死んだ仲間であるドロシーと瓜二つであったのだ。

「うそ、妹……?でもドロシーに兄弟がいたなんて聞いたこと……」
「あれ、貴女……やはり、どこかでお会いしましたか?」
「気のせいだってば。エミリアちゃん、下も破いちゃってー」
「な……いや、止めて……!」
服を破いて上半身を下着姿にさせた後、エミリアは下半身にも手を伸ばす。本気で抵抗するリザだが、触手の拘束は固い。
動けないながらも必死にもがいてるうち、リザのポケットから何かが落ちる。

「あ……」
それはあの日、ドロシーが死んだ日以来リザがいつも持ち歩いていた、ドロシーの形見である赤いリボンであった。
それを見て、クローンドロシーは目を大きく見開く。

「そ、それは……!ううう、あ、頭が……!あ、ああああ……!」

216: 名無しさん :2017/03/26(日) 21:57:32 ID:???
「ん?どうしたのドロシーちゃん。突然うめき出しちゃったりして。」
「ぐぅ……い、いえ……ちょっと、体調が悪いので席を外させてもらいます。」
「変なドロシーちゃん。いつもはしっかりしてる子なのに……ま、いいわ。エミリアちゃん、リザちゃんを脱がしてくれてありがとね。」
「はい。ライラ様。」
エミリアによってリザは上半身と下半身、共に布一枚の下着姿となった。

「あぁ……!リザちゃん、あなたって本当素敵な体してるのね……」
うっとりとした声を出しながら、ライラはリザの首筋にゆっくりと触れる。
「んぅっ……!」
「怖がらないで。力を抜いて。貴方は私の宝物だもの。傷つけたりなんかしないわ……」
ゆっくりと、リザの体の感触を余すことなく感じられるように、ライラはリザの体に細指を這わせてゆく。
首、肩、右腕、右手、左手、左腕……そして、布を纏った双丘へ。
「んっ……!」
「ここも……今は未発達だけど、きっと成長すれば立派になるわ。まぁ、私は興味がないけど……」
膨らみに指を這わせながら、ライラはリザの胸にゆっくりと口を近づけ……
「な、なにを……!?ひゃんっ!?」
小さな双丘の谷間へと、小さくキスをした。



キマシタワーーー!
キマシタワーの中でも最高級のキマシタワーですなぁ
ワイ48歳、15歳のリザちゃんの体を触りながら舐め回して、思いっきり不快感与えたい。
↑おまわりさんこっちです
女の子に犯される女の子……!
邪術師の主はふたなりなんです?
どうなんだろ 少なくともレズではある
あぁ……リザちゃんお嫁さんにしたい。帰って来てエプロン姿で迎えてほしい。
↑珍しく健全思考のやつ湧いてんなww
視聴者数:107854



「んむちゅっ……クスクス。わたしね……ドロシーちゃんを追いかけて来たリザちゃんを見た時から、ずうぅっと、リザちゃんの体が欲しかったの……夢が叶って、今私すっごく幸せよ……」
(こ、こいつ、何言ってんの……!私は気持ち悪くて全身鳥肌なのにっ……!)
「お父様が食べ方を考えてる間、私にリザちゃんの体を好きなだけ感じさせてね。きっとリザちゃんもそのうち気持ちよくなってくるから……」
(だ…誰が誰を気持ちよくするって言うのよ……!もう……魔法少女でもいいから助けて……!)

  • 最終更新:2018-01-27 02:26:11

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